総務教育常任委員会で動議が出されました。

10月6日、総務教育常任委員会が開催され、当委員会に付託された議案の審議がおこなれました。

今回は補正予算が主な内容でしたのでボリューム自体は大きくないのですが、通常はなかなか見られない動きとして一般会計補正予算に対する修正動議が行われましたのでご報告します。

目次

修正動議とは

議会の席上において、議員から提案される議事進行上などの発議を動議といい、修正動議とは、市役所が提出した議案の内容を修正するために発議される動議です。

つまり、市役所が提出してきた議案に修正の必要な箇所があると認められた場合に、市議会として修正案を添えて行う提案です。

今回の修正動議の内容は?

今回は、しおナビ100円バス・NEWしおナビ100円バスの関連事業に使われる予算を削除する修正案が議員より提出されました。

全文はこちら。

バス事業の運賃を150円に値上げすること自体は、議会の議決を必要としないことなので、(新聞の報道などで耳には入っていましたが)市議会に対する報告は一切無く、今回の関連事業に使用する補正予算が突如上程されたことになります。

具体的には、しおナビ100円バス・NEWしおナビ100円バスの運賃を100円から150円に値上げするための両替機の導入や、車体のラッピングの変更、時刻表や停留所の表示の変更に係る費用が補正予算として上程されており、修正案ではそれらが削除されています。

なぜ修正動議が出されたのか

今回、議員から提出された修正案で削除されたのはしおナビ100円バスの運賃を150円に値上げするための環境整備に使われる予算です。

本バス事業は、運行開始から20年近くが経ち、その間、利用者の減少や、燃料費や人件費などの運行経費の増加で経営状況が悪化していました。

そのため、塩竈市は受益者負担5割(運行経費の半分を運賃収入で稼ぐ事)を目標として、運賃を150円に値上げすることを決めました。

それ自体は仕方のない事とも捉えられますが、運賃の値上げ前に検討すべき経営改善が検討されないまま値上げに踏み切ったという点が、動議を提出した議員たちの間では問題と捉えられています。

採決の結果は

総務教育常任委員会の委員6名のうち3名が修正案に賛成。修正案は可決されました。

【修正案に賛成】

  • 西村勝男委員(塩釜を元気にする会)
  • 小高洋委員(日本共産党塩釜市議団)
  • 桑原成典委員(塩釜維新の会)

【修正案に反対】

  • 鎌田礼二委員(市民クラブ)
  • 佐藤公男委員(かいしん)

※浅野敏江委員長は採決に加わりません。

おわりに

本バス事業、良い事業だとは思いつつも、路線や運行ダイヤには改善点が多く見られ、もったいないなーと思っていた私としては、このような形ですがバス事業改善に光が当たったのは嬉しいことだと思っています。

私としては、改善のやり方としては、まずは利用価値の高いバス事業を目指すことで利用者を増やすことを優先するのが良いと考えます。

利用価値が低下したままの現状で値上げすると、利用者は更に減少し更なる収益性の悪化を招きます。

利用者の少ないバスに広告を出したがる人も少ないでしょうから、広告収入などその他の収入増加策も打ち難くなるでしょうし。

市のやり方だと、バス事業廃止への負のスパイラルを加速させる事になると思うんですよね。

そうなると、交通弱者と呼ばれる方々の生活利便性の悪化から、社会福祉にかかる経費の増大を招く結果となることを懸念しています。

さて、常任委員会では修正案が可決されましたが、本会議ではどうなるか。

現状では本会議でも可決される可能性が高いですが、市役所としても原案可決に向けて水面下で動きがあると思います。


翌日新聞を見たら河北新報でも取り上げられました。(10月7日追記)

https://kahoku.news/articles/20231006khn000075.html

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次