前回に引き続き、一般会計決算の内容から、気になった事業を見ていこうと思います。

実用性を高めるためにはITリテラシーの向上が必須:塩竈水産品ICT化事業

国の交付金を用いて塩竈市で製造される水産加工品のデータベースを構築し、流通の効率化や販路拡大を図る事業です。既にデータベースの骨組みは出来ており、これから登録している企業がどんどん情報を載せていくことでラインナップの拡充を図っていくことになりますが、データベースの拡充は難航している様に感じます。

データベースサイト:みなと塩竈旨いもん『おいしおがま』

 

私が理由として考えているの「データベース化の必要性を感じていない企業が多くある」ことと、「ITに不慣れな企業が多い」ことの2つです。

今後は、データベース活用の事例を早期に生み出し、ITを活用するメリットを事業者の皆様に感じて頂くこと、そしてデータベースの更新作業を頻度よく行っていく体制を作っていくことが大切だと考えています。

決算額 37,731,000円

担い手育成から販路開拓までトータルでの支援を:浅海漁業振興支援事業

市内での海苔・牡蠣養殖漁業の振興や後継者育成を図るために、新しい生産方法の試験や商品開発、消費拡大のためのPRなどを行っている事業で、事業主体は各漁協支所となっています。

新しい生産方法の試験や商品開発、PR事業などはとても大切なことではありますが、塩竈の浅海養殖漁業振興における最大のボトルネックは後継者不足です。他の事業と連携して、住まい確保から初期投資や研修体制補助など、後継者定着のための一環した事業を行なっていくことが大切だと考えています。

決算額 2,430,000円

常設展・特別展の活用を:美術館運営事業

公民館本町分室を改修して造られた杉村惇美術館。

様々な企画展やワークショップ、催し物が開催されており、行く度に楽しませて頂いております。

平成28年度も企画展・ワークショップ等25事業を実施し、美術館スペース・公民館スペース併せてのべ4万人以上の来場者がありました。来場者数は年々増加しており、これからも文化的な楽しさ・面白さを提供する場所であり続けてほしいと願っています。

昨年度の来場者数統計を見ると美術館公民館併せての延べ人数は41,854人でした。企画展やワークショップ、貸館などの集客事業による来場者数は9,897人(内半分は暮らしの市の参加者)。一人の参加者が複数部屋を行き来した際の重複についてはデータが無いのでわかりませんが、半数以上はいわゆるイベントに対する来場者と考えられます。このことは、常設展・特別展の入館者数は重複を併せても5,573人(全体の13%)に留まっていることからもわかります。

イベントは集客効果も高いですが、運営側の負担も大きいものです。

イベントを通して美術館の常設の魅力に触れていただいたり、公民館としての継続的な学習・交流の場としての機能を強化することにより、イベントの行われていない平時にも多くの方に来て頂く工夫が必要と感じました。また、現在常設展・特別展来場者数の1.7%に留まっているメンバーシップ会員を増やすことによって、ファンを増やしていきたいですね。

決算額 23,654,000円

ニーズの詳しい調査を:スポーツ施設管理運営事業

生涯スポーツの普及と推進に取り組み、市民各層の健康及び体力増進を図るため、各種スポーツ教室や健康講座などの事業を行うものです。

現在、体育館では親子ふれあいスポーツ教室やシニア・児童向けスポーツ教室、成人向けエクササイズ、障がい者向けスポーツ教室など、温水プールでは水泳教室やアクアビクスなど、幅広い年齢層向けのプログラムが実施され、年間17.5万人程度の方にご利用いただいております。

17.5万人。

一見すると大きな数字に見えますが、全市民が年に3回ずつ利用すれば達成できる数であり、小中学生や高齢の方向けの定期的な教室を考慮すると、利用者の年齢層はかなり偏っていると推測できます。塩竈市としては、各施設を各世代の方々にどの様に利用していただきたいと考えているのでしょうか

スポーツ施設に限った話ではないのですが、建設時から年数が経ち、求められる役割も変化してきています。施設の維持管理費が市の財政に重くのしかかりつつある今、今求められる機能をしっかり見定めて施設の統廃合・拡充を進めていって欲しいと思います。

皆さんは、市内のスポーツ施設にどの様な機能を求めますか?

決算額 99,657,000円

課題意識を持って調査項目の再検討を:統計調査事業

国・県委託統計調査事務の遂行と、独自の統計資料を作成し、施策の決定や評価のための基礎データを提供する目的で行われている事業です。

上記記事やこれまでの定例会でも指摘させていただいていますが、事業を評価する際に「ここのデータがあれば!」という場合が結構あります。目的にも書いてあるように、データは事業を検討・評価する際に非常に大切なものです。狙いを持ってデータを収集し事業に活かすとともに、民間でも活用できるように積極的に公開して行ってほしいと考えます。

決算額 4,886,000円

創造力の向上を:職員研修

市民の視点に立ったサービスの工事うと行財政改善を推進していくために、自治体職員としての使命感に燃え、高い思考力と豊かな創造力、そして環境の変化に的確に応える鋭い感性を持った職員を育成する目的で行われています。

研修内容を見ると、階級別の研修やファシリテーション・クレーム処理・コミュニケーション向上・メンタルヘルス関連など、組織運営に役立つ研修は多くある反面、高い思考力と豊かな創造力、そして環境の変化に的確に応える鋭い感性を持った職員を育成するための研修は殆どなく、今後の課題となっています。また、民間主催の研修にも素晴らしいものはたくさんありますので、民間主催の研修への参加支援を行うことも検討していただきたいと思っています。

決算額 2,694,000円

以上で、決算特別委員会一般会計分の気になる事業報告は終了です。

次回は特別会計についてです。

(このペースで行くと、報告が終わる前に12月定例会が来てしまう・・・ベースアップせねば!)

 

それでは!

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